スポーツベットって違法？賭けても大丈夫なの？？
最近では、オンラインカジノのCMが地上波放送でも放映されたり、ブックメーカーが格闘技イベントのスポンサーになるなど、スポーツ系のブックメーカーについて、目にする機会が増えていますよね。
日本国内では、ギャンブルといえば競馬、競輪、競艇、パチンコなどの公営ギャンブルがありますが、スポーツベットの認知度はまだ低いと言えます。ただ、今後確実にスポーツベットの認識は拡がっていくでしょう。
スポーツベットのサイトを見てみると、日本のプロ野球やJリーグをはじめ、海外のサッカーやメジャーリーグ、バスケットボールなどが賭けの対象となっています。中には大相撲や日本国内で開催される格闘技が賭けの対象となっているサイトもあり、確実に日本人をターゲットにしている事がよく分かります。サイト自体も日本語に対応しており、クレジットカードや電子決済サービス経由で入金さえすれば、誰でもすぐに楽しめるようなサイトが多くなっています。
ギャンブルとして、日本ではまだまだ馴染みの薄いスポーツベットですが、果たして実際に賭けても法律的に大丈夫なのでしょうか？警察に検挙される様な事は無いのか、気になりますよね。
スポーツベット法律上は「グレーゾーン」
結論から先に言いますと、スポーツベットの利用は、法律上は合法とも違法とも言える「グレーゾーン」という事が言えます。
法律上、日本国内では公営ギャンブル以外の賭けは、主に「賭博罪」か「常習賭博罪」が適用される可能性があります。賭博罪は罰金刑、常習賭博罪は最悪の場合、懲役刑が科される場合があります。しかし、実際には賭けの運営者とサービス利用者の双方が日本国内にいなければ、犯罪として成立しません。
実はスポーツベットの多くが、海外の会社によって運営されています。キュラソーやジブラルタルなど海外のライセンスを得て、合法的に運営しているのです。
スポーツベットが日本国内で運営される場合は、国が特別に認定した運営者以外のギャンブルは違法となっているために罰せられますが、現時点では、海外で合法的に開催されているブックメーカーへの参加について、罰する法律は存在しません。
この様に、法律上で曖昧な点が多いため、実際には検察官や弁護士でも、違法・合法の判断が分かれるケースが多くなっています。
警視庁「オンラインカジノは違法
その一方で、警視庁ではオンラインカジノに関する取り締まりを強化しつつあり、「オンラインカジノ利用撲滅キャンペーン」を掲げています。ここ3年間では、賭博罪、常習賭博罪で50件近くが検挙されているとの事ですが、規模等については明らかにされていません。
検挙された事例は、いずれもオンラインカジノでありながら、日本人がディーラーを務めていた為、「賭けの運営者とサービス利用者の双方が日本国内に存在する」という前提で検挙に至っています。しかし、検挙されたものの、実際には不起訴となっています。
更に、海外のスポーツベットはライセンスを取得した国で運営されていますので、海外で「合法」である運営者を罰する事ができないとも言えますよね。仮に告発したとしても、現行の法律では必ず違法だ、と言い切る事ができません。
賭けた側が認めて罰金刑で終わる場合もありますが、容疑を否認して裁判を起こそうとなると、現在の法律では敗訴となる可能性が非常に高いとの理由で、検察側が二の足を踏んでいると言えるでしょう。
スポーツベット実際のところは・・・
スポーツベットについて、警察により検挙される場合がありますが、実際にはどうなのでしょうか。
まず、個人が海外のスポーツベットのサイトに接続して、賭け事を行ったという確認が、警察ではなかなかできません。スポーツベットの運営会社が海外のため、仮に警察が情報を得ようとしても、それなりの手間が掛かってしまいます。また日本の警察の捜査に協力する義務がありませんので、これらの情報を警察が得られない可能性が高いです。
また、仮に賭博罪で罰するにせよ、数十万円単位の罰金刑にしかならない為、個人の検挙に警察が本腰を入れづらいという事もあるでしょう。
いずれにせよ、個人が楽しむ範疇で警察がその動きを知りうる事はまずありませんので、問題無いと言えるでしょう。ただ、可能性は低いですが、スポーツベットを絡む大規模な事件が発生した場合は、調査の過程で運営者の履歴からスポーツベットをやっていた事がバレる可能性はあります。
法律以外に気をつけることは？
いえいえ。海外のスポーツベットで得た収益についても、他の収入と同様に所得税の課税対象となります。一部の国ではスポーツベットが非課税の国もありますが、日本ではスポーツベットによる収益は「一時所得」に該当します。
「一時所得」とは、その名の通りで一時的な収入のことを指し、ギャンブルで得た収益が当てはまる所得区分となります。一時所得は、最高で50万円までの特別控除が認められていますので、収益が50万円を超える場合は、確定申告を行う必要があります。
海外のサイトだし、別に申告しなくても・・・と思いがちですが、金融庁や税務署は、国内の銀行口座での入出金に関する調査権限を持っており、payzなどの電子決済サービス経由での口座への入金がバレてしまう可能性があるのです。
日本の宝くじやLOTOについては、特例で所得税や住民税として課税されない事が法律で定められていますが、同様に海外のスポーツベットも・・・とは思わないほうがいいです。少なくとも50万円以上の収益があるのなら、収益をきちんと計算し、確定申告を行っておきましょう。
結論：スポーツベットは、ルールさえ守れば現時点では安全
いかがでしたでしょうか。
海外のスポーツベットを取り締まる法律が現時点では存在しない為、きちんとルールさえ守っていれば、現時点で検挙される事はまず無いと言えるでしょう。仮に検挙されたとしても、罪を認めて罰金を払わず、否認し続ける事が大事と言えますね。
スポーツベットをやっていた事がバレない為には、50万円以上の収益が出た場合は、確定申告を行う事はマストと言えます。申告漏れからスポーツベットをやっていた事がバレてしまう事もありますので、きちんと決められたルールは守って楽しみましょう。
